腱鞘炎の薬物療法
ステロイド剤はアトピーの外用薬や花粉症の筋肉注射ではお馴染みです。
腱鞘炎にもこのステロイド注射が効果的です。
ステロイドとは副腎皮質ステロイドホルモンといい、
人間の体の中ににあるホルモンを化学的に合成し、その効果を強力にしたものです。
ステロイドの効用は、強力な抗炎症作用と免疫抑制作用です。
ですから、腱鞘炎自体炎症は抑えられるものの、免疫力が低下し
ホルモンバランスが崩れるといった重大な副作用も起します。
即効性があり効果が高いステロイドは、短期間で症状の改善が見込めます。
一日も早く改善したい場合などには良いのかも知れません。
ただステロイド注射の場合、腱と腱鞘の間に確実に注射されないと
効果があまり期待できません。
副作用の問題を含め、適切に指導・管理・治療してくれる医師の存在が
重要となります。
2.外用薬・内服薬
腱鞘炎の外用薬として、インドメタシンやフェルビナクなどが効果的です。
モーラステープ(要処方箋)は代表的な湿布薬です。
また、内服薬としては、ロキソニン、ボルタレン等
非ステロイド系消炎鎮痛剤が処方されます。
しかし、これらの薬は炎症を抑制するためのもので
痛みの原因を取り除くものではありません。
初期の腱鞘炎には有効ですが、症状が進んでいる場合
その効果はあまり期待できません。